憧れの宝石と言えば、やはりダイヤモンドを思い浮かべる方は多いでしょう。美しく輝くダイヤモンドのジュエリー は大切な方へのプレゼントにも、ご自分へのご褒美にもぴったりですね!
ところで、ダイヤモンドには様々なシェイプ(形)があることをご存知ですか?
実は同じダイヤモンドでも、シェイプによって輝きやイメージが違うのです。理想やお気に入りのジュエリーを見つけるために、各シェイプの特徴と、イメージを知っておくと便利ですね!
目次
ダイヤモンドのシェイプとは?シェイプとカットの違い
「シェイプ」とは日本語で「形」を意味します。ただし同じ意味で「カット」という言葉が使われることもあり、むしろそちらの方が聞き馴染みがある方が多いかもしれません。厳密には「ダイヤモンドシェイプ」と「ダイヤモンドカット」は違う意味を持ちます。
「シェイプ」とはダイヤモンドを真上から見たときの幾何学的な輪郭や形状のことを言い、ジュエリーのデザインや印象を左右します。
一方「カット」はダイヤモンドの全体のプロポーション、対称性、輝き、など全ての要素を含み、その価値に大きく影響します。
ダイヤモンドの原石とシェイプの関係
ダイヤモンドはその原石の特性を考慮して、最も適した形を切り出します。
原石は全てが宝石になるわけではなく、まずは状態によって工業用と宝石になるものとに分けられます。
宝石用の原石の形は次の5つに分類されます。そして、それぞれに合わせたカットがされて様々なシェイプのルースになります。
1、ストーン
正八面体の原石。規則正しい結晶のため、対称的に美しくカットすることができます。主にダイヤモンドが最も美しく輝くと言われる、ラウンドブリリアントカットに使用されます。
2、シェープ
結晶はやや規則性にばらつきがありますが、ストーンに近い高品質の原石。
3、クリーベッジ
不規則な結晶で、形もいびつなのでそれぞれに合わせてカットされます。
4、マクレ
三角形に近く薄い形です。主にハートシェイプなどにカットされます。
5、クラット
不規則な結晶で薄い板状の形状。主にテーパードシェープやバケットシェープにカットされます。
ダイヤモンドのシェイプの種類と印象
ダイヤモンドというと、一般的に円形のラウンドブリリアントカット を思い浮かべる方が多いでしょう。しかしそれ以外に様々なシェイプが存在しているのです。そしてシェイプによってジュエリーのデザインの印象や、それを身につける人のイメージも大きく変わってきます。
ダイヤモンドにはどんなシェイプがあるのでしょうか?また、どんなシェイプを選んだら良いのでしょうか?
ダイヤモンドのシェイプは、大きく2種類に分類されます。
1、ラウンドカットダイヤモンド
1つ目に挙げるラウンドカット ダイヤモンドは、ラウンドブリリアントカット とも呼ばれています。
最もクラシカルでスタンダードなシェイプと言えるでしょう。多くの方がダイヤモンドと聞いてイメージされる、円形の中央から放射状にカットされたシェイプ。
主に58面体で、ダイヤモンドの光の反射、屈折率などの特性を活かし、内部の輝きを最大限に引き出すように計算されたカットが施されています。 58面体を切り出すために大きな原石を必要とするため、ロスする部分が多く、非常に贅沢なシェイプと言えるでしょう。
婚約指輪でも定番のラウンドカットは、シンプルで飽きのこない形なので多くのジュエリーに使われています。 美しく煌めくラウンドカット は華やかな印象で、普段使いはもちろん、お出掛けやお祝いの席にもおすすめです。
2、ファンシーシェイプダイヤモンド
2つ目に挙げるファンシーシェイプダイヤモンドとは、1つ目のラウンドカットダイヤモンド以外のシェイプを総称して言います。
古来から研究されてきたダイヤモンドを美しく輝かせるためのカッティングによる様々なシェイプ。
その中でも人気のファンシーシェイプダイヤモンドをご紹介します。
プリンセスカット
モダンで気品溢れるシェイプが人気のプリンセスカットは、正方形、もしくは長方形などのいわゆる四角形をしています。
カット面が非常に細く繊細で面数も多いため、モザイクのような独特な反射光が特徴です。
ラウンドブリリアントカット に負けない輝きと質感の高さを備えています。 ラウンドブリリアントカットなど、他のシェイプより研磨の切り落としが少ないため、ダイヤモンドの厚みを生かすデザインに活かせたり、比較的、同じカラットの他のシェイプに比べてお値打ちです。
「プリンセス」の名にふさわしい華麗な輝きと、クラッシックなデザインのジュエリーが多いプリンセスカットのジュエリー。ファッション性もあり、フォーマル感も兼ね備えていて、様々な場面で個性を演出してくれそうですね。
エメラルドカット
その名の通り、元々エメラルドをカットするために開発されたシェイプ。
長方形の四隅を切り取った様な 形で、広いテーブル面と、それを囲む小さな細長い多面で構成されています。側面から見るとアウトラインが階段状にカットされていて、真上から見ると奥へ吸い込まれそうな神秘的な魅力があります。
エメラルドカットは、ラウンドブリリアントカット に比べ光の反射が少ない分、宝石本来の色が際立つため、ダイヤモンドのカラーとクラリティ(透明度)が楽しめます。視認性が高いため、基本的に内包物の少ない透明度の高い原石が選ばれます。流通量が少ないのが特徴です。
クラシカルで上品な輝きのエメラルドシェイプのジュエリーは、ブリリアントカットに比べ、落ち着いた印象なので、大人っぽい雰囲気をまといたい方におすすめです。
オーバルカット
オーバルカットは楕円形にカットされたシェイプです。
ラウンドブリリアントカット のように中央から放射状に細かくカットされ、輝きも似ています。たまご型の丸みのあるダイヤモンドは、優美で柔らかな印象です。
エリザベス女王の王冠には「コ・イ・ヌール」と呼ばれる105.60カラットのオーバルカットのダイヤモンドが使用されているそうです。
キラキラとした輝きがありながら、優しいフォルムのオーバルシェイプのダイヤモンドジュエリー。華美になりすぎず、ファッションにも合わせやすいので、上品な大人の雰囲気を印象付けてくれそうです。
クッションカット
クッションカットは、その名の通りクッションの形に似ていることから名づけられました。
丸みのある四角形で厚みがあるシェイプが特徴。ピロー(枕)カットとも呼ばれています。四角形のシャープさの中にも、角の取れた柔らかさを併せ持っています。
ダイヤモンドは鉱山が発見される前は、川底などから発見された原石を用いていたそうです。その当時の原石は自然に削られて角が丸くなったものが多かったようです。当時の技術では超硬度なダイヤモンドの輪郭を整えるのは難しく、また左右の対称性よりもカラットを損ねないことの方が重視されていて、発見された原石はなるべくそのままの形を表面だけ少し磨く、という方法がとられていたそうです。その為、1850年以前のダイヤモンドの多くはクッションカットだそうです。
クラシカルな印象のクッションシェイプ。ラウンドシェイプの様に、カット面が多くキラキラとした輝くダイヤモンドがお好みの方で、個性を求める方におすすめです。カッコ良さの中にも甘さのある、人気のあるシェイプです。
マーキスカット
「マーキス」とはフランス語で、伯爵夫人の意味があります。
マーキスカットは18世紀のフランス国王、ルイ15世がポンパドゥール伯爵夫人の微笑みに似合うダイヤモンドとして制作を依頼したと言われていま す。 船のような形状なので、フランス語で小さな船と言う意味の「ナベット」とも呼ばれています。
葉っぱのような両端が尖った長円形のフォルムが特徴的なマーキスカット。57面体で優れた輝きを持つので、ソリテール(1石のデザイン)はもちろん、葉っぱや花びらなどをモチーフにした、デザイン性のあるジュエリーに使われることが多いシェイプです。 カラット数に対して、より大きく見えます。
指を長くスリムに見せたい方には指輪がおすすめです。また、縦長のラインが強調され、胸元もすっきり見えるので、ネックレスも素敵ですね。
ペアシェイプカット
洋梨の形に似ていることが名前の由来です。また、涙のしずくにも似ているので、「ティアドロップ」とも呼ばれています。
丸みを帯びたフォルムは柔らかい印象で、優雅な雰囲気もあります。56〜58面体で輝きも華やかで、ラウンドとマーキスの良さを併せ持ったシェイプと言えるでしょう。 ペアシェイプカットのダイヤモンドは、上部が細く下部が丸いシェイプが女性らしい印象です。
揺れるタイプのネックレスやピアスによく採用されています。縦長のフォルムなので、指を細く長く見せてくれるので、指輪もおすすめです。上下を変えることでイメージを変えて楽しめるのも魅力です。
世界一大きなダイヤモンドで有名な「カリナン1世」「カリナン3世」もペアシェイプカットが採用されています。カリナン1世は王笏(君主が持つ装飾的な杖)に飾られていますが、取り外してネックレスとしても装着できるそうです。胸元で揺れる約530カラットのペアシェイプのダイヤモンドは、きっとゴージャスで眩いばかりの輝きを放つことでしょう。
大粒のダイヤモンドに向くペアシェイプカットは、特別な日のジュエリーにもぴったりですね! エレガントな大人の女性を演出してくれそうです。
ハートシェイプカット
名前の通り、ハート型にカットされたダイヤモンドシェイプ。
丸みのある愛らしいハート型は可愛らしい雰囲気で、多くの女性に人気があります。 ハートシェイプカットは、20世紀にアメリカで誕生したそうです。
可愛らしいフォルムですが、ダイヤモンドの輝きを最大限に引き出す58面体なので、華やかな輝きも楽しめます。また、ハート型を切り出すためには通常よりも大きな原石が必要なため、贅沢なシェイプと言えるでしょう。
ハートシェイプのカットは高い技術を要します。左右対称で正方形に収まる形が理想とされますが、縦長のものや、横幅が広いものなどもあり、お好みで選ぶのがいいでしょう。
メッセージ性もあるシェイプなので、男性から女性への想いを込めたプレゼントとしても人気です。 伝統的でロマンチックなハートシェイプは身に付ける人を優しい気持ちにしてくれそうですね。
まとめ
今回はダイヤモンドを美しく見せるための様々なシェイプについてご紹介してきました。同じダイヤモンドでもシェイプによって、ジュエリーのデザインや、身につける人の雰囲気が変わるのです。お好みや、演出したいイメージで選んでも楽しいですね! ご自分へのご褒美、大切な方へのプレゼントに、ダイヤモンドのシェイプにこだわってみてはいかがでしょうか。
一真堂飯田本店
長野県で真珠・ダイヤモンドのジュエリーを見るなら県下最大級の品揃えを誇る一真堂へ。
皆様のご来店を心よりお待ちしています。
――――――――――――――――
ジュエリー専門店
一真堂 飯田本店
〒395-0805
長野県飯田市鼎一色111
営業時間 10:30∼19:00
お問い合わせ:0265-24-6663
HP: https://www.1sd.jp/top/jewelry
――――――――――――――――